ネット検索してみると、総合商社マンの1日のスケジュールというので、あまりリアルなものが出ていなかったので、実体験をもとに書いてみたいと思います。
ほんまかいなと思うような、webライターの方が想像で書いたような1日のスケジュールも多いです。
忙しい日、暇な日、出張している日などいろいろなパターンがあるので、すべて私の実体験を基に紹介していきます。
本日は第一弾として、忙しい内勤日を紹介します。
総合商社マンの1日スケジュール:午前中
この時はトレード(貿易)で、商品は既に外国から輸出されて仕向地に向かっているのに、契約書が客先と合意できないというトラブルが発生していました。
また契約書内容について、客先と合意できないばかりではなく、営業部と法務部意見も対立しており、社内にも敵がいるような状態でした。
0600 憂鬱な朝
アラームと共に起床。目覚めたときから気分が悪い、なんとか出勤準備をする。
0700 出社・味のしない朝食
出社・前日までに片付かなかった、契約書の修正案を作成する。
コンビニで買ったバナナとヨーグルトを食べながら仕事をこなす。
仕事をしながらの食事は味をほとんど感じない。
契約書の内容をめぐり社内法務部と営業部の意見が対立しており、さらに客先の意見も違っており、毎日毎日上司から「とにかくなんとかしろ!」と詰められていた。
0830 契約書の上司への説明
作成した契約書カウンター内容を上司に説明
担当者の一存で、契約内容は変更できないので、修正案を上司に説明。色々と質問や注文をうけつつ、なんとか契約書(営業部案)が出来上がる。
0930 法務部への契約書提出&雑務処理
法務部に契約書(営業部案)提出&雑務処理
法務部が内容確認するまでに時間がかかるので、その間にたまっている社内資料の作成。
月末までに、社内与信の更新があるので面倒くさいが必須の作業(これがないと新規でビジネスができなくなる)
1100 法務部プッシュ&船のスケジュール調整&雑務処理
「契約書の確認を午後までにはお願いします!」と法務部に要請。法務部も複数案件抱えており、優先的に処理してもらえるように社内調整が欠かせない。
契約書以外にも、物理的に商品が船積みされて運ばれているので、船積みと荷下ろしのスケジュールを船会社や客先と調整。(悪天候でスケジュールが遅れる等のトラブル発生)
社内申請資料のドラフトを完成させて、上司や関係部署に見せる。(上司と関連部署のハンコを押してもらう前に、事前に内容のすり合わせが必須)
総合商社マンの1日スケジュール:午後
1200 昼食
30分未満でさっと社食ですませる。
午後から眠くならないように炭水化物控えめ、野菜多めのチョイス。
仕事の合間に食べる食事はまずい。
歯磨き。
1245 仕事再開・雑務処理と新規事業投資関連の処理
法務部から早く契約書返ってこないかなとやきもきしながら、雑務処理。
新規投資案件の検討もやっているが、トレードでトラブルが発生しているときは、腰を据えて他の仕事に取り組む時間が少なく、苦しい。
1430 法務部からの論外な返信
法務部から返信。営業部案では客先に出せないと言ってくる。
契約書(法務部修正案)を見ると、とてもじゃないが客先に出せない内容。(絶対に相手が合意しないような条件になっている。)
「なんだあの法務部の返信内容は!」と上司からなぜか私が詰められる。
「法務部をねじ伏せてこい!」とどやされる。
1500 法務部と喧嘩&外部弁護士を巻き込んだ電話会議
法務部としては、法律的にリスクがあり、営業部案は客先に提出できないと、かたくなに主張。
営業VS法務部で電話会議1時間するも、妥協点見いだせず。
埒が明かないので、外部弁護士を巻き込んで会議することを提案。
法務部は弁護士が意見を出してセーフと言ってくれるのであれば、営業部案でもOKとの意見。
1600 上司に法務部との会議内容報告&客先との相談
法務部のかたくなな姿勢を上司に報告。「とにかくなんとかしろ、早く契約書を社内でまとめて客先に出せ!それがお前の仕事だ」と再度詰められる。
客先に現状フォローの電話。契約書内容について、社内で妥協できることがないか検討している旨を伝えると共に、客先側でも妥協できる部分ないか会話の中で探る。
電話会議前に弁護士に個別に電話して、契約書営業案をサポートしてもらえる余地がないかどうか相談。
総合商社マンの1日スケジュール:定時後
1700 外部弁護士&法務部との電話会議
外部弁護士から、営業案で進めても法的リスクは少ないとのコメントを取得。
法務部もしぶしぶ、営業案契約書で客先にカウンターしても良いと認める。
上司に急いで外部弁護士意見を報告。
「それはよかった、とにかく急げ!」と指示あり。
1830 客先に契約書送付&電話でフォロー
朝から準備した契約書修正案を、この時間にようやく客先に提出。
客先に契約書修正案の要点を電話で説明。
なかなか契約書がまとまらないことに客先も苛立っており、キツめの言葉を投げかけられて心がささくれ立つ。
1930:客先からのカウンタ-メール受領&社内相談
客先からメールでカウンター受領。
先ほど私から送付した契約書修正案は受け入れられる内容ではないと言うメッセージと共に、ほぼ全て客先提案の原案に内容を戻された契約書が送られてくる。
すぐに法務部and営業部内で相談。法務部は「もうどうしようもないですね」と諦め気味。
上司は「とにかくなんとかしろ、今日新しい案を考えろ!」と言ってくる。
2030 新しい修正案を2つ捻り出し法務部に相談する
死ぬ気で新しい修正案を2つ捻り出す。契約書上の言葉遊びだが、妥結点を見出すためには、必要な作業。
法務部に持っていくと、法的リスク高くて弁護士に聞かないといけないとの判断。
2100 弁護士に相談事項論点と契約書修正案2つを送付。
契約書修正案の送付とともに、明日朝イチの会議を弁護士に依頼。
企業法務を扱う弁護士は気合が入っているので即レスがくる。この弁護士事務所はいつでもどんな短納期でもやり切ってくれる。
2130 1日の終わりに上司への電話
上司に修正案と明日弁護士と会議することを報告。30分程度今後の対策について電話する。
2200 仕事終了
まだまだやることがあるが、ここ2週間毎日朝7時から10時まで働きクタクタなのでここらへんで切り上げる。
総合商社マンの1日スケジュール:帰宅後
2240 帰宅
仕事以外にやりたいこともたくさんあるが、明日も6時起きなので、素早く食事。
一日中ストレスフルだったので夜くらいは美味しいものが食べたいと思い、コンビニで買ったカツ丼を食べる。やっと味のする食事ができた。
食事後すぐにお風呂and歯磨き
ストレス解消に少しだけ動画視聴。
2400 就寝
寝る前に上司からラインで仕事の質問が入っているのでそれに返信、何回かやりとりしたのち就寝。。。
翌0400 ストレスで目が覚める
船が到着する前に契約書をまとめる必要があり常に追い詰められている気持ちなので寝つきが悪い。
眠いのに何故か深夜に急に目が覚める。
明日の起床時間6時まであと少しだけ眠れると思い、寝直す。
まとめ
内勤で忙しい時は上記のようなスケジュールが2〜3週間継続するイメージです。
私は睡眠時間は削れないので、仕事自体は夜10時には切り上げるようにしていました。
それでも精神的にも肉体的にも結構辛かったです。
突発トラブルで、夜12時を過ぎることもありましたが、私の場合かなり例外的でした。
もちろん総合商社マンには忙しい日だけではなく暇な日もあります。これで給料もらっていいのかと思うくらいの日もあります笑
次回は暇な日のスケジュールについてお話しします。
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