【転職すべきかどうか】転職を決めてから引き留めにあったときに考えたいこと

転職一般

友人の転職相談に乗っていると、転職前の相談も多いのですが、転職先から内定をもらって、いざ現職をやめるという決意を会社に伝えた後に、引き留めにあって心が揺らいでしまうという悩みをよく聞きます。

私の基本的なアドバイスは「引き留められても転職するべき」という事です。

アドバイスするときに毎回話していることは、下記3つです。

  • 転職活動⇒内定獲得まであなたを動かした力は想像以上に大きい。それだけネガティブな原因が現職にあったと考えられる。

  • 引き留められて現職にとどまった場合、「裏切者」として処遇される可能性がある。

  • 現職に留まる価値があると言えるのは、現職に留まり「我慢」することで、将来的に人生が変わるほどの成功を手にすることができる場合のみ。

友人からの相談例を紹介しつつ、詳しくお話していきます。

転職引き留めにあった友人からの相談内容

友人が転職先から内定をもらった後、何度も引き留めにあい、かなり揺れているということで、私に相談をしてきました。

友人の状況は下記です。

【転職を考えるようになった背景】

  • ベンチャー企業に勤めて5年、土日も休み少なく働くことに限界がきた

  • 深夜休日を問わずに上司から常に業務メッセージが届く。返事が遅れると連続メッセージ。(私の職場にもいました・・・)

  • 仕事内容自体は刺激が多く、入社して2-3年は、ハイな状態で上記のような過酷な業務環境に耐えられていたが、どれだけ働いても待遇には直接反映されないことに疑問を抱き始めた。

【転職先に求めたもの】

  • 働いた分だけの給与と、On/Offのメリハリ。

  • 土日休み。

  • 更に転職することも可能な職種(一生転職先に留まる気はないため)

【引き留められた際に会社から言われたこと】

  • こんな貴重な経験の積める職業を捨てるなんてもったいない。

  • 安定を求めて、一生平凡なサラリーマンをやるつもりなのか?

  • 業務規模も拡大しつつある、来年には昇進させてあげる予定だった。部下もつくぞ。

  • 来年は給料も上げてやる。

【転職すべきかどうか悩んでいるポイント】

  • ベンチャーなので、ここでしかできない経験をつめている(気がする・・・)。

  • なんとなく、ここでやめると勿体ないのでは。

  • もう少し我慢すれば、将来の転職価値があがるのではないか。

  • 来年、給料がどれだけ上がるか気になる。

転職引き留めにあった友人へのアドバイス

私から友人へのアドバイス内容は下記3点でした。

アドバイス① もともと転職したいと考えた気持ちを思い出そう

友人相手なので、少々過激な言い方をしていますが、下記意見を伝えました。

  • そもそも、転職を考えたのは体と精神がこれ以上もたないからではなかったのか?

  • 給料が倍以上にアップして生活水準がガラリと変わるくらいの見返りがあるなら、転職をふみとどまっても良いと思うけれど、100万円程度のアップなら生活はなにもかわらない。

  • 言い方は悪いけれども、はした金のために、自分の体と精神の健康を失ってはいけない。

  • そもそも、24時間休日もなしに働いて報われるのは、起業家・経営者・外資金融等の成果主義の方だけだ。

  • 年収~1000万円そこそこまでのサラリーマン仕事に、自分の全時間(全人生)をささげる価値はないと思う。

  • 少しの待遇アップで死ぬほど働かされるのは「やりがい搾取」。

  • 会社の役職も、役員にならない限りはお遊戯会の役決めのようなもの、学校の係決めと同じで外から見てるとほとんど意味がない。

  • 係長から課長に昇進することは、その会社の中でしかほとんど意味をなさない。

  • 例えば、部長になったぞ!(年収900万)で、部長だからと休みなく働かされていると、経営者に搾取されているだけ。

アドバイス② うらぎりもの扱いされる恐れあり

友人から聞いたところ彼の勤めるベンチャーの社長は、社員の愛社精神を大切にしているらしく、出戻り転職等には否定的とのことです。

これは日系大企業にも多いのですが、やめるという意思表示をした時点で、その人のことを「裏切者」とみなす場合があります。

このような会社は辞める間際は、必死に引き留めをしておいて、いざ職場に残ると決めた後は、いつやめるかわからないから重要な仕事を任せられないと考えたりします。

加えて、感情的なしこりがのこり続け、人事評価を含む仕事全般で不利な扱いを受ける可能性もあります。

上記のような可能性を考慮すると、転職の意思を会社に伝えてからそれを撤回することはお勧めできません。(内定を取って、辞職の意思を伝える前に悩みまくるのは大いにアリですが)

引き留めにあえば心が動くが人間です。しかし、もともと何のために転職しようとしていたのかを思い出して下さい。

いまだに多くの企業では「裏切者」に対する風当たりは強いです。

アドバイス③ 現職の会社と自分のキャリアの未来の可能性を考えて最終判断しよう

私は、前述のアドバイス①,②の観点から、転職したほうが良いとアドバイスしましたが、最後に1つの質問をしました。

「その企業にあと数年間いることで、なにか大きなリターンを得られる可能性や会社自体が大きく発展する可能性があると思う?」という問いです。

現在苦しい想いをしていても、将来的にそれが大きく報われる可能性があると思うのであれば、現職に留まる価値もあると思います。

例えば、会社の業務自体が将来的に爆発的に成長し、それに伴って貴重な経験を積むことができて、収入も大きく上昇していく可能性があるという場合です。(数百万程度ではなくそれ以上。)

また、あと数年頑張れば経営陣に参画できる可能性があるという場合も、市場価値が付くという観点から、現在我慢する価値があるかもしれません。

友人にこの観点からの質問をしましたが、彼自身は現職での昇進可能性と会社自体の将来の飛躍に懐疑的でした。

昇進して役員になれるとしても、あと10年はかかるだろうしそれまで心と体がもたないとも言いました。

もちろん、彼の読みが外れてそのベンチャー企業は大きく飛躍するかもしれません。

しかし、自身が現在可能性を感じず、割に合わないと感じているのであれば迷うことなく転職すべきです。

将来の可能性がないと思う場所に留まり続けるべきではありません。

まとめ

退職意思を伝えた後に引き留められても、転職したほうが良いです。

退職意思を示した後に待遇を上げることを提案してくるような会社はそもそもフェアに自分の能力を評価してくれず、あなたを安い労働力として使おうとしていたのです。

私自身も経験があるのでわかりますが、転職したいと思い始めてから転職活動をして、実際に内定を取るまでには相当な気力と時間がかかります。

転職に突き動かすほどの不満が現職に対してあったはずです。

その不満は、上司の感情的な引き留めや、給料が少しだけ上がることで解消されますか?

冷静に考えるとすでに答えは出ているのではないでしょうか。

内定をとって、退職意思を伝えた段階で、あなたは新しい人生への第一歩を踏み出しています。

引き留めにあったとしても、後ろに戻らず、更に一歩前に踏み出すことをお勧めします。

人生の充実感を高めるには、自分自身で人生の進路を判断することが大切です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました