こんにちは、商社マン経験者(10年以上)の管理人です。最近商社から転職する方が増えています。このサイトを見にきてくださったあなたも、転職を考え始めた商社マンなのではないでしょうか?
このサイトのメッセージは「商社マンにとって転職するかどうかは別にして、転職活動してみることはキャリア形成において有益である」ということです。
客観的にみて商社の待遇は他の日系大企業と比較するとかなり良く、安定しています。また就職活動のときも志望度は高かったという方も多いのではないでしょうか。
私は学生時代商社第一志望で、実は商社に入るために就職浪人までしています。そんな私が商社マン専門の転職サイトを作っているのですから人生なにが起こるかわかりません。
本日は私が商社マン生活の中で見てきた商社マンが転職していく理由をご紹介します。
そして、最後に商社マンにとって「転職活動」してみること自体損はないよというお話をします。
よりレベルの高い仕事がしたい
「商社って思っていたよりぬるいな、もっとレベルの高い仕事をしたい。」と言って転職していく若手が目に見えて増加しています。
このタイプの方はすぐに転職活動&転職してみるべきでしょう。
私の周囲にも、すごく優秀で入社2-3年目で、そこそこの10年目社員よりも能力値の高い方がいました。しかし「年次」が低いために、雑用のような仕事(単純な翻訳や毎年更新する契約書の手配等)をして数年間の商社マンを過ごしていました。もったいない。。
どれだけ素材が優秀でも、レベルの高い実務の経験を積めるか否かが今後のキャリアの成功を決定づけます。
優秀な新人が物足りなさを感じながら業務を続け、数年後には社内ヒエラルキーにすっかり組み込まれて年次相応の仕事に収まっている姿を見てきました。
商社でぬるいなと感じている若手の方は、より高負荷の職業(年功序列でなく成果と報酬が強く結びついた仕事)を選んでみてはどうかと思います。
商社でぬるいと感じていることに自信を持ちましょう。(私は入社数年はついていくのに精一杯でした笑)
入社後初期の段階でぬるいと感じる方の能力値ははとても高いのでもし転職先でに失敗したとしても、食いっぱぐれないです。
むしろ年功序列を抜け出してさらに稼げる可能性を潰してしまう方が勿体無いと考えます。
働き方改革の影響もあり、若手に対する理不尽な仕事の要求は明らかに減っています。ひと昔前であれば、昭和の香りが濃厚に残っており、理不尽に大量の単純作業や飲み会等各種イベント幹事を押し付けて、若手をパンク気味にさせ、コアとなる仕事自体がぬるいなと思わせない環境がありましたが、業務の無駄を削ぎ落とした結果、若手に任せている業務の物足りなさが際立ってきていることが昨今の若手離職率上昇の一因であると考えます。
海外駐在後、本社の仕事にうんざり
駐在先では比較的裁量のある仕事をすることができ、自身の成長を感じられることが多いです。
また駐在手当が出て給与も上がり、日本では住めないような豪華住宅に住むことができます。そこで自分は若きエリートビジネスマンだという勘違いをします。そして日本に戻ってくると若手に毛が生えたような仕事を振られて一気にモチベーションが低下→その鬱憤を晴らすために転職というパターンです。
私も駐在中は豪華なホテルのようなマンションに住んで移動は全てタクシーで、「ふふふん」という気持ちになっていました。
しかし駐在から帰ると住居は狭い狭い1kの普通のアパートになり、会社ではひたすら資料作成して上司のハンコを集めていくという仕事になり、私はとんだ勘違いをしていたのだと気がつきました。
駐在中には当然外国人と働く機会が多くなり、彼らは日本人よりも簡単に転職していきます。
その姿を見て一つの会社に留まり続けることが唯一の選択肢ではないと体感レベルでわかるようになります。
1回目の駐在帰りのタイミングはまだ年齢も重ねておらず新たなキャリアを形成する良いチャンスだと考えます。
業務レベルが高くて厳しい/仕事に合わない
商社には多種多様な仕事があり本当に高度なことをやっている場合もあります。
伊達に日系大企業では圧倒的な高待遇ではないのです。
業務がきつい、加えて後述する商社特有のパワハラ気味の高プレッシャー文化で意欲を失ってしまい退職に追い込まれる方もいます。
もし、精神的に病んでしまうほどでなければ、転職活動はしつつも、あと1-2年継続してみることも悪手ではありません。いずれはローテーションがあります。
今は自信を失っているかもしれませんが、商社には多種多様な業務があります。現在の仕事が向いていないだけかもしれません、また驚くほどレベルの低い仕事も社内に存在します(笑)
転職活動で、他に行く選択肢を検討しつつ状況の改善を待つこともできます。
一方で、どうしても耐えられない状態であれば無理せずに転職すべきです。たかだか年収数百万の差で精神を病んで人生を棒に振ってはいけません。仕事は自分の人生を豊かにするツールでしかありません。
私も業務とパワハラ文化がきつくて、20代なのに一時的に毛が薄くなり、痔になり、アレルギーを発症しました。今では笑い話にできますが、冷静に考えてあの時すぐに転職すべきでした。仕事のために健康や幸せを失うことだけは避けるべきです。
パワハラ気味のやオラオラ文化がきつい
働き方改革が進んでるとはいえ、中にいる人がそっくり入れ替わったわけではないので、商社にはオラオラ系でパワハラ気味な方も多いということは紛れもない事実でしょう。
人の性格には向き不向きがあります。
これは耐えれないと思ったら転職活動&転職が有力な選択肢となります。
会社全体の傾向として穏やかな方が多い企業、パワハラ気味の方が多い企業といった違いは確実に存在しています。
私の経験では、商社には他の企業よりパワハラの素質を持った方が多いと感じます。学生時代も含めそのような文化を良しとする環境で育ってきている方が多く、一朝一夕では改善しないでしょう。
土日にも関わらず仕事の連絡(緊急性なし)、暴言、ひどい陰口、飲むと暴れる等々色々あります。仕事でひたすらダメ出しを繰り返されるのもダメージが大きいです。
ここで再度強調したいことは、仕事はあくまでも人生の「一部」であり人生の充実度や幸福度を向上させるツールでしかありません。
商社に入って働いてきたあなたであれば、自分の生活を維持するだけ稼ぐことは普通にできます。どう転んでも商社をやめても生活はできます。この点は自信を持ってください。
だからこそ、パワハラ気味の文化自体が大きなストレスとなり人生の幸福度が下がるのであれば、しがみつく必要はありません、商社以外にも稼げる仕事はたくさんあります。
転職活動はやってみても損しないよという話。
人生で1番苦しい状況はなんでしょうか。
私は選択肢を持てない状況だと考えています。どれだけ苦しくても、興味を持てなくても、自分はここでしか生きれないと考えてしまうとものすごく苦しいです。
私自身が転職活動をした1番の収穫は、いつでも自分はここから別の世界に行けるのだと実感したことです。
商社をはじめとする年功序列の大組織にいるとその中での序列や環境が全てになってしまいがちですが、実は人生はもっと柔軟で多くの選択肢が存在しており、キャリアも直線的なものではなく多様で複線的なものなのだと理解するだけで、生きることが楽しくなります。
結果として転職しなかったとしても、商社にいることが自らの選択の結果なのだと感じられるようになれば、納得感を持って仕事に打ち込めます。
当サイトは転職情報を提供するサイトですが、必ずしも転職してもらう必要はないと考えています。
転職活動をきっかけとして、読者の方が自分自身の人生の主導権を握っていることを実感してもらえるようになれば嬉しいです。
まずはアクションを起こさなければ人生は何も変わりません、転職活動はその良い一歩だと考えています。
転職活動をやってみて内定まで取っても、行きたくなければいかなければいいのです。
すべての決定権はあなたに帰属します。転職活動自体やってみて損はしません。
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