商社マンからの転職におけるやりがいと年収について

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「君はまだ若い、お金よりも、経験をとるべきだ。うちにはその環境がある」

私が現役商社マン7年目頃、海外駐在から東京本社に帰任し、商社マンという仕事に対するモヤモヤがピークに達していた際、転職活動で受けたある外資ベンチャー企業のイタリア人面接官から言われた言葉です。

心が震えたことを今でも覚えています。

商社マンからの転職は、現状の年収が高いだけに、年収ダウンとなる可能性も高いです。

私は年収が一時的にダウンしても、その先に繋がる経験を積める可能性が高いのであれば、やりがいをとって転職しても良いと考えます。

本日は商社マンからの転職におけるやりがいと年収の関係について考えていきます。

商社マンからの転職は正直、年収が下がりがち

商社マンは「総合職」という職種における最高峰の職種であり、総合職として商社マンよりも高給を目指すのはかなり難易度が高いです。

商社マンよりも高給な職業は基本的に何かの専門分野のプロフェッショナルが多いです。(戦略コンサル,M&A,トレーダー等)

総合職として他社に転職する場合は、日系企業への転職となり、商社より待遇の良い日系企業はほとんど存在しません。

また、商社マンからプロフェッショナル職に転職する場合でも、転職先の業務を1から覚える必要があるため、転職初期の収入は商社マン時代を下回ることもあります。

またプロフェッショナル職は、成果が出なければ退職せざるを得ない状況に追い込まれる可能性が高いです。

商社マンであれば、営業で成果が出せなくとも、社内に膨大にあるバックオフィスのどこかに異動させてもらうことができ、収入は営業と変わらないという安定性があります。

安定的に高収入が望める商社マンという職業を手放すためには、事前にしっかりと戦略を描く必要があります。

商社からの転職 お金より経験という考え方もあり

商社マンからの転職理由で良く耳にするのが、「給与はいいけど仕事内容がとにかくつまらない」、「10数年後課長や部長になったとしても、やる事が見えていて全くワクワクしない」といった、大企業に特有の仕事へのやりがい喪失です。

私自身も、数十年前から存在しているビジネスの担当として業務を行なっていた際には同じような気持ちになりました。やる業務はひたすら、社内の上層部への報告書の提出と収益試算、そして会議の議事録の作成だけでした。

当時すでに年収は1000万円を超えていましたが、全くやりがいも誇りもない仕事で一日のほとんどの時間を費やしていることに耐え難い気持ちを抱いていました。

アーリーリタイアできるほど、給与が高ければ仕事内容自体がつまらなくても耐えることはできますが、商社マンの給与水準では、平均より良い暮らしができますが、定年まで働き続ける必要があります。少し良い給与のために、精神的に死んだまま人生を過ごす事はどうしてもできないと感じていました。

そんな時に、外資ベンチャー企業を受けました。その外資ベンチャーが展開する事業は私の興味関心に一致しており、いまからまさに日本事業を展開しようとしている面白い段階にある企業でした。

エージェントから転職情報を受け取った際には年収は公開されておらず、最終面接の一歩手前で、イタリア人面接官から年収に関する話を受けました。

「正直に言うと、このポジションの収入は君の現職の給与水準には及ばない、しかし君はまだ若い、お金よりも、経験をとるべきだ。うちにはその環境がある」

正直心が震えました。

商社で毎日死んだように事務作業をこなして、年功序列で給与が上がっていくよりも、自分自身の働きが会社の将来に影響をもたらし、その成否によって収入が決定されることに大きな魅力を感じました。

私は商社マンからの転職で年収が下がっても構わないと考えています。

転職先で得られる経験で将来的に商社マンよりも大きく稼げる可能性がある場合、その可能性に掛けるという意味です。

転職先を利用するという視点の必要性

商社マンからの転職は、先述の通り、収入が下がる可能性が高く、商社マンよりも収入の高い職業に転職したとしても、パフォーマンスを出し続けなければ、退職せざるを得ないところが多いです。

つまり商社マンから転職する事は、比較的高収入で安定的な職業を手放して、会社に面倒を見てもらうという人生を手放して、自らの力で人生を切り拓くという選択をすることです。

転職先の企業が与えてくれるものだけに頼るという意識ではなく、その職業で得られる経験をどのように自分自身で利用できるのかという視点が必要です。

転職に成功してより高給を得られたとしても、そのポジションをクビになってしまえばお終いですし、戦略を持たずに年収を下げる転職をしてしまえば、一生商社マンであった時代の自分を超える事はできません。年収が上がるにしても下がるにしても、転職先で得られる経験を活かして転職のその後にどう身を振っていくかというところまで考えておく必要があります。

転職先で得られる経験をもとに副業を始めるなり、さらに条件の良い企業に移るためのステップにするなど、自分なりの戦略を持ちましょう。

私自身は外資ベンチャーでの事業が海外で成功モデルがあり、日本ではまだ成功モデルのないものだったことから、もしこの会社で日本事業を成功させることができれば、日本における当該事業の第一人者となれると考えて、年収を下げてでも転職する価値があると考えました。

結局やりがいか年収か?

「やりがいor年収?」という問いに対する私の考えは、「年収の伴わないやりがいは危険。将来的に年収が上がる可能性のある就業機会にこそやりがいが存在する」というものです。

被雇用者である限り、会社に使われているという構造からは抜け出せません。もちろんその中で、個々人のやりたい仕事があり、やりがいも存在しています。

しかしながら、やりがいを持ってこなした仕事に対する対価は何なのでしょう?客観的には収入というものしかないです。

やりがいを全面に押し出して報酬を十分に支払わない事を戦略的に行なっている会社(雇用主)も多く存在しています。

自分自身が仕事で成果を出して、それが適切に収入に反映される事こそがビジネスマンとしてのやりがいだと考えます。

転職してすぐに年収が上がるか下がるかはあまり重要ではありません、転職先で長期的に商社マンを上回る収入を得る、もしくは転職先の経験を活かして、さらに別の会社や自分で事業を起こして商社マンを超える収入を手にできるかが重要です。

私が転職活動の際に、「年収よりも経験をとるべきだ」と言われて心が震えたのは、自分自身の中で、転職先のポジションを活かして将来的に商社マンを超えるやりがいと収入を得るビジョンがあったからです。

短期的には年収とやりがいは両立しない場合はあります、しかし長期的にはやりがいと年収を両立させるべきだと考えます。

やりがいと年収、どちらかしか選べないということはありません。どちらも選べるようにするためにどのような戦略を立てて生きていくべきか考えることが必要です。

やりがいも年収も得るために、転職先をどう利用するか考えて、戦略的に行動しましょう。

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